公演情報

Cross Transit project 『土の脈』(横浜・松本公演)

言語が異なる土地では、身振り、呼吸、意味をなさない声の振動すら重要な対話のリズムとなる

ゆっくりとした時間が流れるインド北東部マニプール州で、作曲家・音楽家のマンガンサナと出会い、土地の暮らし、太古の音楽、踊りや武術に触れながら、大切に受け継がれてきた脈を、現代に生きる身体へと注いでいく対話の豊かさを改めて感じた。

その土地に溢れる生活のリズムが身体に浸透し、脈を打ち、記憶が呼び起こされ、身体の内外の小世界が繋がりを持つ。

身体の脈を地に伝えるステップと、地から返される振動はダンスという「うねり-serpentine」へと変換される。そのうねりに身を委ね、異なるリズムの混在とそれらが溶け合う喜びの時間。

それは、文化や言語などの違いを超えて、土地ごとの音楽や身体の所作に大切に受け継がれている(トランジット)「種」を融合(クロス)させ「未来のアジア」として開花させるという、ひとつの祈りかもしれない。


演出・構成・振付・出演:北村明子

ドラマトゥルク・音楽提供・出演:Mayanglambam Mangangsana(インド・マニプール)

振付・出演:柴一平、清家悠圭、西山友貴、川合ロン、加賀田フェレナ、Chy Ratana(Amrita Performing Arts, カンボジア)、Luluk Ari(Solo Dance Studio, インドネシア)

出演:阿部好江(鼓童)

音楽ディレクター:横山裕章(agehasprings)

舞台美術・宣伝美術・映像:兼古昭彦

テクニカルディレクター・照明デザイン:関口裕二(balance,inc.DESIGN)

舞台監督:川口眞人(レイヨンヴェール)

照明:丸山武彦、早坂美咲(balance,inc.LIGHTING)

音響:金子伸也

衣装:堂本教子

通訳:福岡里砂、久保田広美、加賀田フェレナ

翻訳:リー・ランドール

制作:福岡聡(Catalyst)

Webディレクション:中山佐代

宣伝・記録写真:大洞博靖

Cross Transitプロジェクトについて

Cross Transitは、振付家・ダンサーの北村明子が、日本とアジアのアーティストと共に、

ワークイン・プログレスのショーイングから本公演まで3年をかけて創り上げる国際共同制作プロジェクト第2弾です。

インドネシアとの4年間に渡る共同制作プロジェクトTo Belongにて、インドネシアの歌謡と伝統的な身体性を日本のコンテンポラリーダンスの手法と融合させた北村が、カンボジア、ミャンマー、インドのマニプールなどの各地域に根差した舞踊・音楽などの芸術文化や、古来の武術が持つ身体技法とその芸術性、儀礼性、音楽との関わりを探りながら、アジアの視点を含めた舞踊語彙をさらに拡張することを試みます。

横浜公演

2018年10月12日(金)19:30★

   10月13日(土)13:00 ◎/ 18:30★

   10月14日(日)13:00

※開場は開演の30分前

★アフタートーク

10月12日(金)19:30

出演:白井晃(演出家・俳優・KAAT神奈川芸術劇場芸術監督)

   北村明子(演出・構成・振付・出演)

10月13日(土)18:30

出演:マヤンランバム・マンガンサナ(ドラマトゥルク・音楽提供・出演)

   横山裕章(音楽ディレクター、agehasprings)

   北村明子(演出・構成・振付・出演)

KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ

〒231-0023神奈川県横浜市中区山下町281

◉チケット(全席指定・税込)

一般:4,000円

U24(24歳以下):2,000円

高校生以下:1,000円

セット券:8,000円

伊藤郁女・森山未來『Is it worth to save us?』(10/31~11/4)とのセット券。別々に買うと9,000円のところ、セットで8,000円。

※U24、高校生以下、セット券は、チケットかながわのみ取扱い(枚数限定、前売のみ)

※未就学児入場不可

※車イスでご来場の方は事前にチケットかながわにお問合せください。

◉チケット発売日

2018年8月25日(土)10:00~ KAme(かながわメンバーズ)先行(webのみ)

2018年9月1日(土)10:00~ 一般発売

チケット取扱い

・チケットかながわ 0570-015-415

 窓口:KAAT神奈川芸術劇場2F・県民ホール(電話・窓口10:00~18:00)

・チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:487-955)

・イープラス

・ローソンチケット 0570-084-00(Lコード:33546)

◉お問い合わせ:チケットかながわ 0570-015-415(10:00~18:00)

主催:一般社団法人オフィスアルブ、KAAT神奈川芸術劇場

助成:芸術文化振興基金、国際交流基金アジアセンター アジア・文化創造協働助成

作品制作協力:株式会社北前船、公益財団法人鼓童文化財団

制作協力:agehasprings、Amrita Performing Arts

平成30年度 (第73回)文化庁芸術祭参加公演

*Cross Transit project 『土の脈』(横浜公演)は Dance New Air 2018 連携プログラムです。2018年10月3日(土)~14日(日)2年に一度のダンスの祭典。青山がダンスに染まる10日間!連携特典:本公演チケットとDNA2018のプログラム(パフォーマンス、ダンスフィルム他)のチケット計5枚でミナ ペルホネン特製フェスティバルTシャツをプレゼント。

松本公演

2018年10月20日(土)14:00★

※開場は開演の30分前

★アフタートーク

出演:マヤンランバム・マンガンサナ(ドラマトゥルク・音楽提供・出演)

   北村明子(演出・構成・振付・出演)

まつもと市民芸術館 小ホール

〒390-0815長野県松本市深志3-10-1

Tel. 0263-33-3800

◉チケット(全席指定・税込)

一般:3,500円

U-25:2,000円

※未就学児の入場はご遠慮下さい。

※車椅子または補助犬を伴ってご入場の方はスムーズなご案内のため、チケット購入時にまつもと市民芸術館までお知らせください。

◉チケット発売日

2018年7月28日(土)

チケット取り扱い

まつもと市民芸術館チケットセンター(営業時間10:00~18:00)

①窓口(まつもと市民芸術館1階)

②電話 0263-33-2200

③PC 芸術館チケットクラブ(24時間受付・要事前会員登録)

◉お問い合わせ:まつもと市民芸術館 電話0263-33-3800 Fax0263-33-3830

主催:一般財団法人松本市芸術文化振興財団

後援:松本市、松本市教育委員会

Profile

北村明子 Akiko Kitamura

早稲田大学大学院修了、信州大学人文学部 芸術コミュニケーション分野准教授

早稲田大学在学中、1995年文化庁派遣在外研修員としてベルリンに留学。
01年Bates Dance Festival(USA)、03年American Dance Festival(USA)委託作品発表。01年代表作『finks』は多数都市にて上演、モントリオールHOUR紙05年ベストダンス作品賞受賞。05年ベルリン「世界文化の家」委託作品『ghostly round』は世界各国で絶賛を得た。ACE dance&music(英・07年)、Artzoyd(仏・09年/10年)など海外作品振付・出演も積極的に行う。11年インドネシアとの国際共同制作 To Belong projectをスタートし、ジャカルタ、東京、神戸、茅野、シンガポールにて毎年新作を上演。
Dance New Air 2014にて『To Belong/Suwung』(10月3~5日、青山円形劇場)を発表、同年12月にはインドネシア公演を成功させた。同年、国際共同制作インドネシアオペラ『Gandari Dance Opera』 (14年12月12~13日、Teater Jakarta、振付提供)がインドネシアのTempo紙にてベストパフォーマンス賞受賞。13~14年度信州大学文化庁事業の総合プロデュースを担当。
17年1月6~7日、New York Japan Society にてソロ作品『TranSenses』を世界初演。4月27~30日、Montreal Tangenteにて改訂版を再演。17年11月Cross Transit project カンボジア、プノンペン市にて上演。18年3月Cross Transit project『vox soil』を東京にて初演。18年10月KAAT神奈川芸術劇場にて最新版『土の脈』を発表(第13回日本ダンスフォーラム大賞受賞)、カンボジアで発表した作品『Cross Transit』(16年、初演)は19年3月北米各都市にて上演。15年ACC個人フェローシップグランティスト。

マヤンランバム・マンガンサナ Mayanglambam Mangangsana

Laihui芸術監督、作曲家、音楽家。

Oja Leimapokpamなど、様々な達人の元で伝統音楽のペナを学んだ。他、Oja Thongam Thoiba(ペナ)、Oja Khangembam Mangi(ペナ)、Oja Thongam Goshe(マニプールの民謡スタイル、Khunung Eshei)、Oja Ngangom Ebopishak(民俗アンサンブル)、Ema Langathel Thoinu (マニプールの民謡スタイル、Moirang Sai) 等から指導をうけた。

1978年インパール(インド)で共和国記念日のお祝い儀式祭などに初めて出演、その後多くの式典などに出演をした。2007年に“Esplanade Dan:se Festival”(シンガポール)で、2013年に“ABU Radio Song Festival 2014”(コロンボ)2015年に“Tapestry of Sacred Music”(シンガポール)、2007年には“Festival of India”多くの権威あるフェスティバルやワークショップに招聘された。また、2007年にはワールドミュージック研究所アジアン・カルチュラル・カウンシルと共同でピーター・ノートンシンフォニースペースニューヨークにて国連常設フォーラムの第6回会合の開会式に出演した。2008年に新潟、大阪、東京での上演の経験もある。また、米国でコンテンポラリーダンサー・振付家としても活躍している中馬芳子とも共同で作品を創作している。

インド国内でも、ムンバイ、チャンディーガル、デリー、オクターブや“国連ミレニアムコンサート2010”のようないくつかの主要なイベント、コンサートに参加している。

柴一平 Ippei Shiba

奈良県出身。18歳より様々なダンスを学び、ジャンルの枠にとらわれず、エンターテイメントからアートまで数多くの振付家・演出家の作品に出演する。現在、フリーのアーティストとして演劇や音楽家とのコラボ、自身の振付作品発表やミュージカルの振付など、活動の場は多岐にわたる。

主な出演作品

ローランプティ『ピンクフロイドバレエ』

東宝ミュージカル『エリザベート』トートダンサー

ジョン・ケアード演出『夏の夜の夢』

蓬莱竜太脚本・鈴木裕美演出『ノミコムオンナ』

ミュージカル『アリスインワンダーランド』振付参加

『夜中に犬に起こった奇妙な事件』振付・出演

その他、上島雪夫・島崎徹・武元賀寿子・広崎うらん・青木尚哉等の数々の振付家の作品に参加している、また近年は平原慎太郎主宰OrganWorksのメンバーとしても活動している。

清家悠圭 Yuka Seike

幼少の頃よりクラシックバレエを始める。 大阪芸術大学舞台芸術学科舞踊コースにてクラシックバレエ、モダンダンス、演劇などを学び、卒業後東京シティバレエ団に所属。 その後コンテンポラリーダンスに出会い金森穣のNoism、黒田育世のBATIK のメンバーとして国内外で活躍。その他上島雪夫、近藤良平、白井剛、アレッシオ シルヴェストリンなど様々な振付家の公演に出演する。2010年、文化庁の在外研修員としてイスラエルのインバル・ピントカンパニー で研修。「TOROS」「Oyster」「Rushes」の作品に参加。 演劇作品ではジョン・ケアード演出「夏の夜の夢」、ジョナサン・マンビー演出 「ロミオ&ジュリエット」、インバルピント演出「100 万回生きたねこ」等に出演。自身での創作活動、ダンス講師、アイドルへの振付など様々な活動を行う。

西山友貴 Yuki Nishiyama

筑波大学体育専門学群を卒業後、同大学院に進学。平山素子に師事。09年より文化庁新進芸術家海外研修員として一年間NYに留学。

12年より北村明子演出・振付のインドネシアとの国際共同プロジェクト『To Belong』に参加。14年にはインドネシア国際共同制作オペラ『Tari Opera Gandari』にダンサーとして出演。

他にも、平山素子『フランス印象派ダンスTrip Triptych』、『HYBRID Rhythm&Dance』、Co.山田うん『春の祭典』、『十三夜』、『舞踊奇想曲 モナカ』などに出演。15年にはインバル・ピント&アブシャロム・ポラック演出・振付のミュージカル「100万回生きたねこ」にも出演。16年、飯森沙百合との共同制作にて『Attachment』を発表。横浜ダンスコレクションコンペティションⅠファイナリスト。

川合ロン Llon Kawai

早稲田大学第二文学部卒。高校生の頃よりストリートダンス、ジャズダンスを始め、大学在学中よりダンサーとしてのキャリアを始める。現在は国内外での様々な振付家、演出家の舞踊作品、ダンスオペラ、ミュージカル、演劇、映画、MVなどへ出演、振付活動を多岐に展開。今までに山田うん、小野寺修二、鈴木ユキオ、池田扶美代、加藤みや子、Yudi A. Tajudin(インドネシア)、Inbal Pinto & Avshalom Polak(イスラエル)などの国内外で活動をする振付家、演出家の作品に多数出演。 北村明子振付作品には、『To Belong』 、『Dance Opera GANDARI(インドネシア)』にダンサーとして参加。

加賀田フェレナ Ferena Kagata

東京都出身。University of Oregonダンス学部卒業。Lotta Carll Scholarship受賞。在学中はUniversity of Oregon Repertory Dance Companyに所属。University of Utah、American Dance Festival、Shen Wei Dance Arts等のワークショップに参加。東京でダンサーとして活動中。

チー・ラタナ Chy Ratana

Ratana(Leak)は2000年にバカロレアと芸術の高校を卒業し、2012年に王立大学にて舞踊芸術の学位を授与、Lakhaon Kaol(カンボジアの男性マスクダンス)にて猿役を専門に演じる。2006年よりコンテンポラリーダンスに強い関心を持ち、エマニュエル・プノン、ピーター・チン、アルコ・レンツなどと海外ツアーを廻る。Ratanaは伝統舞踊の技術を持ちながらも有望なコンテンポラリーダンサーである。また俳優としての活動もしている。

ルルク・アリ Luluk Ari

1982年インドネシアのジャワ出身。コンテンポラリーダンサー・振付家。スラカルタの美術研究所(ISI)でジャワの宮廷舞踊を研究。エコ・スプリヤント、シェン・ヘー・ハー、ファジャール・サトリヤディ、デディー・ルーサンといった振付家たちの作品、ガリン・ヌグロホの映画「オペラ・ジャワ」など、多くの作品に参加。元パパタラフマラやダンスオペラ「MAtAh ati」のプロデューサー、アティラー・スルヤジャヤとも活動。表現力豊かなコンテンポラリーダンサーと定評がある。現在、ソロダンススタジオ(インドネシア)に所属。

阿部好江 Yoshie Abe

筑波大学体育専門学群を卒業後、同大学院に進学。平山素子に師事。09年より文化庁新進芸術家海外研修員として一年間NYに留学。

12年より北村明子演出・振付のインドネシアとの国際共同プロジェクト『To Belong』に参加。14年にはインドネシア国際共同制作オペラ『Tari Opera Gandari』にダンサーとして出演。

他にも、平山素子『フランス印象派ダンスTrip Triptych』、『HYBRID Rhythm&Dance』、Co.山田うん『春の祭典』、『十三夜』、『舞踊奇想曲 モナカ』などに出演。15年にはインバル・ピント&アブシャロム・ポラック演出・振付のミュージカル「100万回生きたねこ」にも出演。16年、飯森沙百合との共同制作にて『Attachment』を発表。横浜ダンスコレクションコンペティションⅠファイナリスト。太鼓芸能集団鼓童のプレイヤー。舞台では主に太鼓、唄を担当。 2009~2010年コンテンポラリーダンスの鬼才、アクラム・カーン氏の作品「Gnosis(ノーシス)」に出演、およびツアーに参加した。アクラムの相手役として、和太鼓のみならず歌、演技など多彩な才能を発揮、「ローレンス・オリヴィエ賞」および「英国舞台批評家協会賞」にノミネートされた。その後は佐渡での活動を中心にしながら、ソロ活動としてシディ・ラルビ・シェルカウイ氏演出舞台「PLUTO(プルートゥ)」に太鼓と歌でレコーディング参加。2016年より「Cross Transit」レコーディングに参加、現在に至る。

横山裕章 Hiroaki Yokoyama

アメリカテキサス州生まれ。幼少時代をオランダで過ごす。大学在学中から様々なアーティストのツアーにサポートメンバーとして参加しながらTV-CM、映画音楽、アニメなど幅広いフィールドで音楽制作を行う。YUKI、MISIA、JUJU、安藤裕子、木村カエラなど様々なアーティストへの楽曲提供・アレンジ・サウンドプロデュースを手掛ける。槇原敬之、miwa、星野源のツアーにはキーボードとして参加。曽我部恵一ランデブーバンドとしても活動中。

兼古昭彦 Akihiko Kaneko

東京生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科版画専攻修了。98年より北村明子主宰コンテンポラリー・ダンスカンパニーLeni-Bassoの映像制作・演出を手掛ける。以降すべての国内外のツアー作品に参加。舞台上での身体表現と映像表現の可能性を探る。10年、箏演奏家と映像のコラボレーション公演を上海万博・日本パビリオンにて上演。07,09,11年、ACEダンスカンパニー作品をイギリス・バーミンガムにて制作。13年、世田谷美術館で作曲家生形三郎氏とのコラボレーション作品を発表。15年、Siggraph ASIA KOBE 2015 Art Galleryにてインスタレーション作品発表。その他、個展多数。